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2025/01/16
令和6年12月度 257号(R06.12) ルーチンワークは自動化される傾向にある!

令和6年12月度 257号(R06.12)

ルーチンワークは自動化される傾向にある!

 近い将来、AIにより仕事が大きく変わる可能性があり、無くなる仕事もあるみたいな話はよく聞くでしょう。しかしながら、実際仕事にAIを積極的に活用しているところは、関与先の中小零細企業をみても、ほとんど無いようです。財務会計ソフト関係でも、自動仕訳の精度が多少良くなったとか、OCRの認識レベルが上がった程度で、これからのようです。AIと揚げている程大したことは無いです。

 事務系の世界では、少し前からRPA(ロボティク・プロセス・オートメーション)が話題になっていました。これは、日常業務(PCで行うもの)をロボットが自動で行うツールです。もちろんロボットと言ってもプログラムです。例えば、エクセル内で日々行う決まった操作は、マクロ等で多少は自動化できます。しかしながら、複数の業務ソフトを連携して行う作業は、人が見て行う操作など、以前は自動化出来ませんでした。これらのソフトをまたいで自動化するプログラムツールがRPAです。

 税理士の業務では電子申告(e-Tax)の送受信などに使っている事務所があります。電子申告可能な状態の申告データを、通常は職員が電子申告ソフトよりインターネット経由で国税庁のサーバーに送信し、受付完了のデータをダウンロードし、必要に応じて紙に印刷したり、複数のPCのフォルダーに格納したりします。行う手順は毎回ほぼ同じです。しかし、作業には数分から数十分掛かります。その間、送信スタッフはパソコンに張り付いていなければなりません。これが、送信するデータをセットするだけで時間が来れば自動的に行える。だから、人手の足りない地方事務所でも導入することがあるそうです。ただ、この手のRPAツールを導入するに障害となるのが、費用と人の問題でした。以前は基本ツールが百万円程度掛りました。また、操作する対象の業務ソフトがバージョンアップ等で仕様に変更があったり、使用するエクセルシート等に一行でも変更を加えると、RPAツールのプログラムを修正しなければ使えなくなります。この修正作業は、基礎的なトレーニングを積んだ職員が行うのが普通です。

 ところが、最近は、導入しやすいプランを提示する業者も出てきました。基本ツールは購入しなくて良い。初期費用10万円程度で、1工程の使用料が月額1万円程度から、また、修正はリモートで1時間当たり5千円程度で行ってくれるそうです。手始めに、弊事務所では、電子申告のうち、法人の受付完了後の処理の自動化を依頼してみました。結果が良ければ、個人の申告や送信業務にも対象を広げてみようと考えています。こうした状況から自動化は次第に普及していくことでしょう。

 もっとも、マイクロソフトのオフィスなどでも最新版以降で、ソフトを連携した自動化がやりやすいように改良されるようです。高額なツールを使う必要が無くなり、ハードルが低くなりつつあります。

 この先、AIとの連携でRPAツールの自動修正も近い将来当たり前になるでしょう。今の自動化は人に例えれば、目が見えない状態で決まった動作を繰り返しているようなものです。これにAIが加わると状況に応じ、環境の変化に応じた微調整が出来るようになるでしょう。目で見て動作を修正するようなものです。そうして変化の先には、本当の電子アシスタントや電子秘書も実現するでしょう。

 こうして、ルーチンワークは自動化され、希にしか行われないこと、人間にしか行えないこと(感情を読む、決断するなど)、あるいは過去に前例がない新しいことが、人が行う仕事となるでしょう。