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2025/03/29NEW
令和7年3月 260号(R07.03) 令和6年度の所得税確定申告を振り返ってみて

令和7年3月 260号(R07.03)

令和6年度の所得税確定申告を振り返ってみて

  令和6年度の個人の所得税確定申告は一応3月17日に終了しました。出足は遅かったものの、今年は土日が引っかかるため、例年より二日期限が遅いのに助けられました。令和6年度限りの定額減税も確定申告の税額等に大きな影響を与えたように思われます。後、今年1月以降ではありますが申告書等を紙で提出しても税務署では原則受付印が押さなくなったことも提出等に影響があったと思います。

 事務所での所得税確定申告の提出は、ほぼ全てが e-Taxによる電子申告でした。贈与税の一部が郵送となりましたが、これは提出のみです。以前、郵送の場合、提出用に加え、控えも同封し、切手を張った返信用封筒を入れ、配達記録付きの発送でした。今は申告書に受付印がないから控えは不要です。

 確定申告者の第3期の税額はゼロもしくは還付がほとんどでした。ある程度予想されたことですが、予定納税が発生しない程度の小規模事業者や不動産所得者の場合、確定申告が不要な給与所得者と異なり、定額減税の効果は今回の確定申告で初めてとなるからです。今回定額減税対象の扶養者になるかどうかの判断は慎重に行ったつもりです。所得者が複数いる家族で対象者が漏れていたり、重複している可能性もあるでしょう。同じ税理士等が全てを把握出来ていたら問題無いのですが、会社の年末調整のみの場合、勘違いや連絡不足で間違いが生じても見過ごされていたりするかもしてません。重複している可能性(税額が過小となる場合)があれば後日、市町村の税務課から問い合わせがあるでしょう。しかしながら、抜け漏れがある場合、税金を還付しますから修正してくださいとは市町村等から連絡はないはずです。減税(還付)は、マイナンバーに紐付いた公金受取口座登録制度が完了している前提で、コロナ時の1人あたり10万円のように市町村主導で行われるのが良いと思われます。前回の行政の苦労を民間でも一部体験しなさいと言う意図かどうか分かりませんが、各会社の経理等に定額減税というかたちで変則的な源泉徴収で対応させたわけです。多くの企業はそれに従って大変でした。罰則はないのだから零細企業などで社員の合意のもと、年末調整で低額減税の処理を行っても問題はなかったようです。引き間違えても分かりませんし、年末調整で住宅ローン控除などで多額の還付も珍しくないわけですから、専門家の知らないところでこっそり処理しても良かったのかも知れません。

 住宅ローン減税に関しては、新築や増改築の要件が厳しくなりました。耐震等種々要件がここ数年前から追加され、専門家でも全てを理解できていない状況でしたが、省エネとか耐震要件などが今後は特別ではなく標準化に向かうようです。住宅ローン残高の一部しか適用出来なかった事例が有りました。 住宅ローンの残高証明書等も一部、税務署に通知が行くため発行しない金融機関が有りました。福岡では、福岡銀行や十八銀行です。大手都市銀行などでも来年以降のところもあります。現状はバラバラで早く統一してもらいたいものです。

 国はe-Taxを推進するため、以前は申告書に添付が必要だった書類等を個人で保管することやPDF化したものの送信を認めています。不正など起こらないか心配していましたが、対策は考えてあるようです。例えば源泉徴収票の添付は不要となっていますが、どうやって全ての給与を把握しているか不明でした。令和9年より年30万円を超える給与支払者の法定調書に添付提出が必要となります。現在は役員は150万円を超える者、その他は500万円を超える者が対象です。最初は緩く、後にしっかりとです。健康保健証とマイナンバーカードの一本化も医療費控除と関連があるかも知れません。